レポート
2022.9.18 - 2022.9.19

井川丹作品 歌手の皆さんと録音を行いました。

井川丹さんや歌い手のみなさん、録音チームの集合写真

井川丹さんの作品は、八戸市美術館のコレクションである教育版画《虹の上をとぶ船 総集編Ⅰ・Ⅱ》から言葉を紡ぎ、歌にするものですが、この音楽作品は、子どもたちに歌ってもらう合唱パートと、歌手のみなさんに歌ってもらうヴォカリーズ(言葉は使わず、母音などで歌う)パートによって構成されます。

9月は、そのヴォカリーズパートを、作品を目の前にしての録音です。声楽家のEri Liaoさん、田中俊太郎さん、渡邉 智美さんの3名と、指揮役でもあり身体表現や絵を描くことで音楽に加わる大西健太郎さんの4名でのセッションです。

声を出す前に、まずは絵を見てディスカッションタイム。井川さんが絵について気づいたこと、坂本先生の書籍などからわかったこと、分析したところなどを話しながら、歌い手の皆さんや大西さんからも、絵に描かれているものを言葉にしたり、どうしてこういうモチーフをここに描いたのだろうかなどと意見を重ねます。その様は、まるで鑑賞プログラムを行うかのようでした。

井川さんが作曲した音楽の楽譜は、絵や図形などが添えられている「言葉の楽譜」と「五線譜」のものと2種類。「言葉」の楽譜は、声の出し方や発音・タイミングが歌い手に委ねられている部分も多く、絵を見ながら、耳を澄ませながら、イメージを膨らませながらのセッションが進んでいきます。
指揮役で大西さんが声や表現を引き出したりしつつ、彼もまた声に引っ張られたり流されたり、あるいは歌い手の3人もお互いの出方を読み合いながらも切り込んでいく…一つの絵を皆で歌っていくクリエイションは、有機的に絡み合うものでした。

西洋の声楽曲や日本の歌曲を歌うのとは異なる録音現場です。

録音はブラックキューブで行い、展示室の廊下が録音ブースに。美術館がスタジオになりました。
ジャイアントルームやお隣のコレクションラボに少し音が漏れました…が、皆様ご協力ありがとうございました。

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